「大変なのは今だけよ」
「いっぱい可愛がってあげて」
子育て中のママを励ます言葉として、育児経験の有無にかかわらず一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。
育児経験のある方だったら、その言葉を聞いたときどう感じましたか?
「そうだよね」と励まされて元気が出ましたか?
それとも、素直に受け取れずモヤモヤを抱えてしまいましたか?
この文章では、元気が出たからいいとか、モヤモヤしたから悪い、そんな話をしたいわけではありません。
人からのアドバイスや何気ない一言を、「責められた」「否定された」と受け取ってしまう私が、その理由を知って少しずつ心が軽くなっていった経験を書いています。もし同じように感じることがある方の、小さなヒントになればうれしいです。
私は現在、茨城県小美玉市を中心にヨガインストラクターとして活動しながら、身体アプローチの心理学を掲げる日本ヨガ心理学協会で学びを続けています。長い間、『自分はダメなんだ』と思っていましたが、心のことを学んでその景色が少し変わり始めています。

実は私自身子育て中に、冒頭に書いたような言葉をかけられても素直に受け取れずモヤモヤしたことがあります。子育てを終えた頃には、「確かにあの言葉通り、大変なこともあったけどあっという間だったな」と思うこともありましたが、
それでも、あの当時は本当に苦しかったです。
■「励まされる人もいるのに、私はなぜ苦しかったのか」
先輩ママの励ましの言葉に私がモヤモヤしたのは
「その“今”が大変なのに….」
「みんなはできたのね。でも、私はできなかったらどうしよう」
「私が可愛がってないみたいに見えたのかな…」
「めっちゃしんどくて、かわいいって思えない時がある私はダメな母親なんだ….」
そんなふうに受け取ってしまったからです。
そしてモヤモヤしながらも当時の私が行きついた答えは、
「私はみんなより忙しい。」でした。

どういうふうに忙しかったかはここではオフレコにしますが、考えてもらちがあかないのでそう思うことにしたんですよね。
でも心の奥に引っかかり続けました。
「どうして素直に受け取れなかったんだろう。」
その答えが、ヨガ心理学を学ぶようになって見つかりました。
■「構造分析を知って、自分を責める理由が変わった」
私が出会ったのが、交流分析の「構造分析」というものです。
人の心の中には、いくつかのタイプが同居していて、その時々で違う反応として表れるという考え方です。どのタイプが強く出ているかを目で見て知ることができるエゴグラムというものもあります。
例えば、これは私の場合ですが、
従順さや空気を読む傾向のタイプが強く出ていたため、相手の何気ない言葉でも、「責められた」「否定された」という反応を起こしやすいのだと知りました。

だから、先輩ママの励ましをそのまま励ましとして受け取れなかったのです。私の中では、「できた人」から評価されているように聞こえてしまい、責められた、否定されたと感じてしまったのだと腑に落ちました。そして、これは先輩ママの言葉だけではありませんでした。職場でも、夫婦でも、友人との会話でも、同じように受け取り苦しくなっていたのです。
私と同じように、誰かの何気ない一言でも素直に受け取れず、「責められた」「否定された」と感じてしまう方は、
・周りの空気を読みすぎてしまうことが多かったり
・小さなことでも「悪いのは自分だ」と思いやすかったり
そんな傾向が強く出ているタイプかもしれません。

■自分を構成するさまざまなタイプ
これだけ聞くと、「そんな自分はやっぱりダメな人間なんだ。」と思ってしまいますよね。
私も最初はそう思いました。
でも、『人の心の中には、いくつかのタイプがある』ということは、空気を読む自分だけではなく、冷静に考える自分や、人を思いやる自分、自由に楽しむ自分など、いくつものタイプが必ずあります。
エゴグラムの結果では、その反応も確かに私の中にありました。このとき、本当に驚きました。ずっと、「自分はひねくれている人間なんだ。」と思っていましたので、衝撃を受けました。
私の場合は、人の言葉に傷つきやすい反応が前に出ていましたが、それだけではなく、他にタイプもちゃんと私の中にありました。
人の言葉を、批判された、否定された、攻撃されたと受け取りやすい反応が強く出ているだけ。
それを知ったとき少し心が軽くなりました。

そして、もう一つ希望になったことがあります。
それは、今強く出ている反応が、一生そのままと決まっているわけではないということでした。
私はそれまで、「こういう性格だから仕方ない。」と決めつけていました。でも実際は、反応は固定されたものではなく、気づきを重ねることで少しずつ変化していくこともあるそうです。
そう知ったとき、
「性格を変えなければいけないわけじゃない。」
「反応は育てていける。」
そう思えて、少し希望が持てました。
それまで私は、一枚のカードしか持っていないと思っていました。でも本当は違いました。ポケットの奥には、まだ一度も使ったことのないカードも入っていたのです。
■「私が変わったのは、反応しなくなったからではありません」
もし変われるとしたら、あなたはどんな人になりたいですか?
どんな人になったら毎日を明るく過ごせると思いますか?
私は構造分析を学び、いろいろな反応のタイプがあることを知りました。
学んでいく中で気づいたのは、
「どのタイプでも、それですべてうまくいく」
というわけでもないということでした。
考えてみれば当たり前ですが、どの反応にも良い面と苦手な面があります。
だから私に必要だったのは、ダメな自分を「どのタイプに変えるか」ではなく、「今の自分を知り、どう受け止めるか」でした。
そこから反応は少しずつ変わっていきました。
反応が変わったというより、自分への見方が変わったというのが正しいかもしれません。
そのおかげで
「自分はダメなんだ。」と思うことが格段に減りました。
今でも、誰かの言葉に傷ついたり、イラッとすることはあります。反応しなくなったわけではありません。傷ついたり腹が立ったりしたら、ご褒美に美味しいご飯を食べに行ったり友達に話を聞いてもらったりすることも必要です。私もそうやって何度も救われてきました。
でも、もし同じことで何度も苦しくなってしまうなら、心のことを知ることも一つの選択肢になるかもしれません。
昔の私は
「気にしないようにしよう。」
「前向きに考えよう。」
そうやって自分を鼓舞していました。
でも今は、
無理に元気づける時間も、
自分を責める時間も、
減ってきました。
これが私にとって、一番うれしかった変化です。

■まとめ
誰かの言葉を、
批判された、否定された、攻撃された
と受け取りやすいタイプの方は、
苦しさの理由は、「性格」だと思っていたものではなく、反応のパターンにあるのかもしれません。
あなたの中にも、まだ前に出てきていない反応があるかもしれません。
私は長い間、
「自分がダメだから。」
「相手が悪いから。」
そのどちらかしか考えられませんでした。
でも今は、
「そう反応してしまう理由があった。」
という第三の見方を知りました。
でも、知ることで気持ちは軽くなりましたが、それだけですぐに変われたわけではありません。
構造分析で「自分はどう反応しやすいのか」が見えてくると、次は「では、相手とはどんなやり取りをしているのだろう」という視点も見えてきます。その話はまた別の記事で書いてみようと思います。
心のことを学び、自分自身を深く理解できるようになったことで、今までは一つのタイプが無意識に前に出ていましたが、少しずつ違う反応も選べるようになりました。
あなたも、ポケットの中に隠しておいたカードをいつか切れる日が来るかもしれません。

この記事を読んで、「もう少し自分の心を知ってみたい」と感じた方へ。
私が学びの中で気づいたことや、ヨガ心理学を通して自分を理解するヒントを、メルマガでお届けする予定です。


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